6.関係法規

1 序論

2 法の体系

1) 不文法の種類・・・P2

(1)慣習法
(2)判例
(3)条理

2) 成分法の種類・・・P2

(1)憲法
(2)条約
(3)法律
(4)命令

  1. 政令:内閣
  2. 府令:内閣総理大臣
  3. 省令:各省大臣
  4. 規則:人事院、会計検査院など
(5)条例・規則
  1. 条例:地方議会
  2. 規則:地方公共団体の首長

3) 公法と私法・・・P3

(1)公法
憲法、刑法、行政法、柔道整復師法、医師法など
(2)私法
民法、商法など


必修問題

第21回 午前11

正しい組合せはどれか。

1.成文法-判例法
2.不文法-条例
3.公法-柔道整復師法
4.私法-行政法

正解 3


2 柔道整復師法とその関連内容

A 第1章 総則

1.柔道整復私法の目的・・・P6

柔道整復の資格を定める。業務が適正に運用されるように規律する(法第1条)。

(法により免許制制度を設け、免許者のみが独占的に施術を行うこととするとともに、免許者の業務が適正に運用されるように規律し、衛生水準の向上を図ることとする。)


必修問題

第18回 午前11

柔道整復師法の目的(柔道整復師法第1条)に規定されているのはどれか。

1.業務の適正な運用
2.医療の普及
3.公衆衛生の向上
4.保健指導

正解 1


必修問題

第20回 午前11

柔道整復師法の目的で正しいのはどれか。

1.業務が適正に運用されること
2.医療を適正に普及すること
3.公衆衛生の向上に寄与すること
4.矯正訓練を普及すること

正解 1


B 第2章 免許

1.柔道整復師免許・・・P7

厚生労働大臣がこれを与える(法第2条)。
免許を与えるとは柔道整復師名簿に登録すること(法第6条)。


必修問題

第19回 午前11

柔道整復師の免許を与える者とはどれか。

1.厚生労働大臣
2.文部科学大臣
3.都道府県知事
4.財団法人柔道整復研修試験財団理事長

正解 1


2.免許を受けるための要件・・・P8

1) 積極的資格要件

厚生労働大臣の行う柔道整復師国家試験に合格しなければならない。(法第3条)

2) 消極的資格要件

次の各号に該当する者には免許を与えないことがあり(法第4条)、
免許を既に取得している者に対しては、免許を取り消したり業務の停止を命じたりすることがある(法第8条第1項)。

  1. 心身の障害により柔道整復師の業務を適正に行うことができない者
  2. 麻薬、大麻またはアヘンの中毒者
  3. 罰金以上の刑に処せられたもの
  4. 柔道整復の業務に関し犯罪または不正の行為があった者
絶対的欠格事由:該当すると必ず資格の喪失を伴うもの
相対的欠格事由:必ずしも資格を喪失するとは限らないもの

※柔道整復師法は後者!


D 第4章 業務

1.業務の禁止(法第15条)・・・P20

柔道整復の業務は医師と柔道整復師のみに許された独占業務である(業務独占)。
違反した者は50万円以下の罰金。

名称独占と業務独占

医師でなければ、医師またはこれに紛らわしい名称を用いてはならない→医師の名称独占。
医師でなければ、医業をなしてはならない→医師の業務独占。

※柔道整復師以外の者が柔道整復師の名称を使用することを禁止する条文はない
→柔道整復師は名称を独占していない=業務独占のみ。

①名称独占業務独占の資格・免許

  1. 診療放射線技師
  2. 医師
  3. 看護師
  4. 准看護師
  5. 助産師
  6. 薬剤師
  7. 歯科医師
  8. 歯科衛生士
②名称独占の資格・免許
  1. 理学療法士
  2. 作業療法士
  3. 保健師
  4. 衛生検査技師
③業務独占の資格・免許
  1. 柔道整復師
  2. あんま指圧マッサージ師
  3. はり師
  4. きゅう師
  5. 歯科技工士


必修問題

第23回 午前11

名称独占はないが業務独占を有する資格はどれか。

1.診療放射線技師
2.柔道整復師
3.理学療法士
4.歯科衛生士

正解 2

2 業務範囲・・・P21

1) 施術の制限

骨折、脱臼、打撲、捻挫の患部に施術できる。
※骨折または脱臼の施術には医師の同意が必要となる。応急手当の場合は医師の同意なしで施術してよい。
医師の同意を得ずに骨折または脱臼の施術をおこなうと30万円以下の罰金。

医師の同意

同意を得る医師は整形外科以外の医師でもよい。歯科医師は除く。
同意を得る方法は正面でも口頭でもよい。が、医師が直接患者を診察することが必要。
医師から患者が得ても、施術者が得てもよい。

応急手当

止血剤を注射したり、強心剤を注射したりすることはできない。
応急手当の後、医師の同意を得ず引き続き施術することはできない。


必修問題

第22回 午前11

柔道整復師ができるのはどれか。

1.エックス線撮影
2.画像診断
3.外科手術
4.応急手当としての整復

正解 4


必修問題

第17回 午前11

応急の手当でない骨折の施術で正しいのはどれか。

1.整形外科専門医の同意がなければならない。
2.医師の同意がなく施術をすれば禁固刑に処せられる。
3.理学療法士の同意がなければならない。
4.同意の方法は書面でも口頭でもよい。

正解 4


E 第5章 施術所・・・P25

1. 施術所の届け出

1) 施術所を開設したとき

開設後10日以内に施術所の所在地の都道府県知事に届け出なければならない。
届け出事項に変更が生じたときも同様に届け出なければならない。

届け出事項

  1. 開設者の氏名および住所(法人は、名称および主たる事務所の所在地)
  2. 開設の年月日
  3. 名称
  4. 開設の場所
  5. 業務に従事する柔道整復師の氏名
  6. 構造設備の概要および平面図
※開設される施術所には業務に従事する柔道整復師がいなければならない。

2) 施術所の休止、廃止または再開したとき

休止または廃止した日から10日以内に施術所所在地の都道府県知事に、休止または廃止の旨を届け出なければならない。
休止した施術所を再開したときも、再開の旨を同様に届け出なければならない。

注2) 自己の意思によりいつでもその業務を停止し、施術所を一定期間休止することができる。
注3) 施術所を廃止する場合には、下記がある。

  1. 開設者の意思
  2. 開設者の死亡または失踪の宣告
  3. 開設した法人の解散

3) 罰則

施術所の開設、休止、廃止、再開の届出や、届出事項の変更の届出をしなかったり、または虚偽の届出をした者は、30万円以下の罰金。

2. 施術所の構造設備

1) 施術所の構造設備基準

  1. 6.6平方メートル以上の専用の施術室を有する。
  2. 3.3平方メートル以上の待合室を有する。
  3. 施術室は室面積の7分の1以上に相当する部分を外気に開放し得る、
    これに代わる適当な換気装置がある。
  4. 施術に用いる器具、手指などの消毒設備を有する。

2) 衛生上必要な措置

  1. 常に清潔に保つ。
  2. 採光、照明および換気を充分にする。

必修問題

第14回 午前11

施術所の構造設備基準で正しいのはどれか。

1.7.7平方メートル以上の専用の施術室
2.5.5平方メートル以上の待合室
3.施術室は、室面積の6分の1以上に相当する面積を外気に開放
4.器具、手指等の消毒設備の設置

正解 4


必修問題

第16回 午前11

施術所の構造設備基準として正しいのはどれか。

1.専用の事務室を必要とする。
2.3.3平方メートル以上の待合室がある。
3.換気装置を設置しなければならない。
4.消毒設備の設置は任意である。

正解 2

3. 施術所に対する監督

施術所に対する監督は、施術所所在地の都道府県知事が行う。

1) 報告および検査

都道府県知事が、その職員に、施術所の構造設備もしくは衛生上の措置の実施状況を、立入検査させることができる。
この立入検査の権限は犯罪捜査のため認められたものと解してはならない。
報告をしなかったり、虚偽の報告をしたり、または、検査を拒み、妨げもしくは忌避した者は、30万円以下の罰金。

2) 施術所の使用制限

施術所の構造設備が基準に適合していないか、衛生上必要な措置を講じられていないときは、次の旨を命ずることができる。

  1. 期間を定めて、該当施術所の全部または一部の使用制限または禁止
  2. 当該構造設備の改善
  3. 当該衛生上の措置を講ずべき旨
この処分または命令に違反した者は、30万円以下の罰金。


F 第6章 雑則

1 広告

1) 広告の制限・・・P29

次の掲げる事項は広告してよい。

  1. 柔道整復師である旨並びにその氏名および住所
  2. 施術所の名称、電話番号および所在の場所を表示する事項
  3. 施術日または施術時間
  4. その他厚生労働大臣が指定する事項

    「健康保険取扱い」、「各種保険取扱い」などは広告することができない。
◎柔道整復師法第24条第1項第4号の規定に基づく広告し得る事項の指定
  1. ほねつぎ(または接骨)
  2. 医療保険療養費支給申請ができる旨
    (骨折または脱臼の患部の施術に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示する)
  3. 予約に基づく施術の実施
  4. 休日または夜間における施術の実施
  5. 出張による施術の実施
  6. 駐車設備に関する事項
広告の制限に違反した者は30万円以下の罰金。


必修問題

第15回 午前11

柔道整復師法で広告してはならないのはどれか。

1.施術所の所在地
2.施術所の施術日程
3.柔道整復師の氏名
4.柔道整復師が得意とする部位

正解 4


その他


必修問題

第22回 午前10

柔道整復師で正しいのはどれか。

1.医師の同意のもとに内服薬を投与する。
2.施術所の広告は自由に行うことができる。
3.守秘義務は柔道整復師免許を返納すれば解除される。
4.厚生労働大臣は麻薬中毒者の業務を停止することができる。

正解 4