創傷とは、皮膚や内臓器や組織の損傷や欠損。
創傷治癒は、組織の治癒へ向かっての修復現象。
皮膚の創傷治癒では、
表皮の損傷部位は扁平上皮が再生し、
真皮結合組織の損傷部には炎症反応→肉芽組織形成を示しつつ組織の再生が生じ、
→線維化をきたし、最終的には→瘢痕となり、治癒する。
炎症反応→肉芽組織形成→線維化→瘢痕
a.肉芽組織
b.線維化・瘢痕
体外から入った異物(炭粉、手術の縫合糸、寄生虫卵、金属粉など)や、
体内で異物化したもの(死滅した細胞組織、血栓、炎症滲出物など)は、
生体の反応機構のより排除、器質化、被包などの処理がなされる。
a.異物の排除
b.器質化
c.被包
a.滲出性炎
b.増殖性炎
慢性間質性炎ともよばれる。
c.特異性炎(肉芽腫性炎)
肉芽腫炎ともよばれる。増殖性炎に含まれる。
★炎症の形態による分類には何があるか覚えましょう!また、急性なのか慢性なのかも覚えましょう!
★★各炎症の形態には何があるのか覚えましょう!またキーワードも覚えましょう!
★★★余裕のある人は各項目の内容も理解しましょう!
2 アレルギーの5型・・・P81
a.Ⅰ型(アナフィラキシー型反応)
抗原(アレルゲン)が、肥満細胞の表面のIgEと結合してヒスタミンを分泌することによって起こる。
肥満細胞は活性化してヒスタミン、ロイコトリエンなどの物質を遊離する。
ヒスタミン、ロイコトリエンは、血管透過性亢進、血管拡張、気管支平滑筋の収縮といった作用がある。
1) 局所反応
抗原が直接接触する皮膚や粘膜に起こる。
気管支喘息、花粉症、蕁麻疹、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーなどのアトピー性アレルギー。
2) 全身反応
抗原が血中に入った場合に起こる。アナフィラキシー型反応とよばれる。
ヒスタミンの血管拡張作用により、血圧降下、ショック(アナフィラキシーショック)、気管支平滑収縮作用により呼吸困難など重篤な症状を呈する。
b.Ⅱ型(細胞障害型反応)
IgGあるいはIgM抗体が結合して、細胞の障害が起こる反応。
赤血球で溶血が起こる。
異種輸血、Rh血液型不適合の場合の胎児赤芽球症(新生児重症黄疸)、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血。
c.Ⅲ型(免疫複合型反応)
抗原抗体複合体(免疫複合体)ができる。
アルサス現象、血清病、膠原病(SLEなど)。免疫複合体病ともよばれる。
d.Ⅳ型(遅延型反応)
細胞性免疫反応ともよばれる。24時間以上経過してピーク。
接触性皮膚炎(かぶれ)、ツベルクリン反応、移植片対宿主病(GVHD)、金属アレルギー。
e.Ⅴ型(刺激型反応)
抗体がレセプターに結合し、その細胞を刺激、機能を亢進する。
バセドウ病(グレーブス病)
★アレルギーの5型を覚えましょう!(例:Ⅰ型はアナフィラキシー型反応)
★★各型のキーワードを覚えましょう!
★★★余裕のある人は各型の内容も理解しましょう!
a.腫瘍細胞の形態
良性腫瘍では異型性が少なく正常細胞に類似、細胞の形や大きさもそろっている。
悪性腫瘍では異型性が強く、核または細胞の大小不同や多形性が目立つ。
表8-1 良性腫瘍と悪性腫瘍の違い・・・P89
良性腫瘍 | 悪性腫瘍 | ||
腫瘍増殖 | 増殖の速度 増殖の形式 周囲との境界 壊死の傾向 | 遅い 膨張性 明瞭 乏しい | 速い 浸潤性 不明瞭 著しい |
生体への影響 | 転位 再発 悪液質 予後 | 起こさない 少ない ない 良好 | 起こす 多い 起こす 不良 |
腫瘍細胞 | 分化度 異型性 核分裂 | 高い 弱い 少ない | 低い 強い 多い |
b.細胞骨格
中間径フィラメントを免疫染色で証明することで腫瘍細胞の由来や性格が明らかとなる。
次の多種の細胞骨格蛋白抗体が病理診断に利用されている。
c.腫瘍マーカー
1.素因と体質・・・P128
素因とは、あらかじめ疾病になりやすい内的状態をいう。
素因は一般的素因と個人的素因に分けられる。
一般的素因:年齢、性、人種、臓器など。
個人的素因:体質。
a.年齢
b.性
c.人種
d.臓器
e.体質
2.遺伝
3.内分泌障害
4.免疫
表10-1 おもな内分泌異常症
臓器 | ホルモン | 機能 | 病名 | 症状など |
下垂体前葉 |
5.ストレス
a.ストレス病
★内因には何があるか覚えましょう!5つあります!
★★素因と体質には何があるか覚えましょう!5つあります!
★★一般的素因と個人的素因には何があるか覚えましょう!前者は4つ後者1つあります!
★★★余裕がある人は各項目の内容も理解しましょう!
★外因には何があるか覚えましょう!3つあります!
1 栄養障害・・・P133←オマケ
★★栄養障害には何があるか覚えましょう!4つあります!
a.炭水化物、蛋白質、脂質
b.ビタミン
c.鉱物(ミネラル)
d.水
a.機械的損傷
b.温度
c.放射線
d.光線
e.電気
f.気圧
★★物理的外因には何があるか覚えましょう!6つあります!
a.古典的化学物質による障害
1) 腐食毒
2) 中毒
b.公害
1) 大気汚染
2) 水質汚染
c.内分泌攪乱物質(環境ホルモン)
d.医原病
★★科学的外因には何があるか覚えましょう!4つあります!
★★古典的化学物質による障害と公害には何があるか覚えましょう!各2つずつあります!
★★★余裕がある人は各項目の内容も理解しましょう!